健康に関するお悩み解決コーナー教えて!動物看護師さんQ&A
第十二回テーマ:気がつかないうちに進行する口腔内の病気

人と犬猫では口腔内の環境の違いによって、気をつけなければいけない病気やケアポイントも異なります。
私たち人間は虫歯になりやすいですが、犬や猫は虫歯に罹ることがほとんどありません。人の口腔内は弱酸性(pH6.5~7)、犬や猫はアルカリ性(pH8~8.5)です。虫歯は虫歯菌が口腔内で炭水化物(糖質)を発酵させて酸を作り、それが歯の表面の組織を破壊していくものです。犬や猫の口腔内はアルカリ性のため、虫歯菌が繁殖しにくいとされています。また、人の唾液には食物中のデンプンを糖に分解するアミラーゼという酵素があります。犬や猫にはこれが無いため、口の中に糖があまりとどまりません。歯の形状にも違いがあり、人は食べ物をすり潰すため臼状になっているので虫歯菌がたまりやすいですが犬や猫は先の尖った形状をしているのでたまりにくくなっています。
自分で歯みがきやうがいができないので、飼主さんが毎日ケアしてあげることが大切です。

お口の中の臭いがとても気になります

臭いが気になりだしてから毎日歯磨きをしていますが、磨いて時間が経つとまた臭くなります。歯茎の異常は特にないようですが何か病気でしょうか?

(マルチーズ 4歳)

しっかりケアして予防していきましょう

歯石は歯磨きでは取り除くことが出来ないので、一度付いてしまった歯石は病院でのスケーリング処置による除去が必要になります。スケーリング後は歯の表面に凹凸がつき歯垢が付着しやすくなってしまうのでキレイにしたら終わりではなく、その後のケアが大切になります。
また、見えない場所に炎症や腫瘍などの疾患が生じている場合もありますので病院でしっかり診ていただくこと、普段使用している歯ブラシなどのケアグッズを持参して正しく効果的なケア法を教えてもらうことをおすすめします。
消化機能低下による胃腸障害、腎臓や肝臓機能の低下など体の中の疾患によって口臭が現れることもあります。小さなことでもそれが病気のサインになります。いつまでも健康で元気に過ごせるよう、しっかりケアして予防していきましょう。

最近よだれの量が多い気がします

興奮した時には出ていましたが、通常の状態でもよだれがたれています。体の不調のあらわれなのか気になっています。

(柴犬 6歳)

歯周病や口内炎などが原因でよだれが多くでることがあります

歯石による歯周病や口内炎、口腔内の傷や異物による炎症などが原因でよだれが多くでることがあります。口腔内の疾患以外にも熱中症、異物の誤飲、毒物摂取、胃拡張や胃捻転、巨大食道症 などの消化器疾患によってもよだれが多くなる場合もありますので、気が付いたらなるべく早く病院での診察を受けるようにしてください。
よだれ以外にも何か変わったことはないか?気になること全てを獣医師へ伝えることが治療の助けになりますので、普段からしっかりと観察することが大切です。

歯周病

歯周病は歯垢や歯石に含まれる細菌が繁殖して炎症を起こす病気です。
犬猫の口腔内疾患の代表とも言われ、3才以上の犬猫の約8割以上が罹っています。
歯に付着した歯垢が唾液中の石灰分を取り込んで歯石化されると歯の表面や間にこびりついて取れなくなってしまいます。歯石は細菌のたまり場となって、歯肉や歯を支えている組織を破壊し、腫れや痛み、炎症が生じて歯肉炎になります。よだれや口臭がひどくなり、ようやく異変に気づく飼い主さんも多いです。膿みや出血を起こす歯周炎へと進行すると歯が抜け落ちたり、炎症が広がって口腔粘膜や皮膚を溶かして穴が開き、目の下などから血や膿が出ることがあります。
歯周病とともに引き起こされる感染症は、心臓や肝臓、腎臓のような重要な臓器に広がってしまうこともあり、かなり注意が必要です。

口内炎

口の中の粘膜や歯肉に炎症が起きて、ただれ、出血を起こして口臭やよだれもひどくなります。
強い痛みが生じるため、食欲が低下して体重が減少したり元気がなくなります。口腔内の衛生状態が悪い事が一番の原因となりますが、魚や肉の骨片や木片などの異物が歯に挟まって口の中を刺激して発症したり、尿毒症、消化器疾患、ジステンパーなどの症状のひとつとしてあらわれる事もあります。
犬と比べて猫に多くみられ、猫エイズと呼ばれる猫免疫不全ウィルスや猫白血病ウィルスへの感染が原因となる場合もあります。外飼いの猫は特に注意が必要です。

エナメル質形成不全、破折、咬耗

歯のエナメル質が作られる時期にウィルスや寄生虫への感染、栄養不良などを起こすとエナメル質の形成が不十分で歯が弱くなり折れやすくなります。
喧嘩や事故のほか、硬いオモチャやオヤツを噛んで歯が折れてしまう破折(はせつ)、ものを噛むときに歯と歯、歯と硬いものが擦れ合って歯の表面が磨り減る咬耗(こうもう)も歯のトラブルで多くみられます。折れたり磨り減った部分からバイ菌が入ると重篤な疾患を引き起こすこともあるので注意しましょう。

口腔内腫瘍

【良性腫瘍】
犬では乳頭腫(パピローマ)とエプーリスがあります。パピローマは幼若齢期にウイルスにより発症します。シニア期に入ると犬猫共にエプーリスという線維腫性の腫瘤物が一般的にみられ、大きくなると食生活に支障が出てくることがあるので外科的処置をします。その他、腺腫、線維腫、脂肪腫などの腫瘍もみられることがあります。
【悪性腫瘍】
悪性黒色腫(メラノーマ)、扁平上皮癌、線維肉腫などがあります。口腔内の悪性腫瘍は進行が早く全身に転移することが多いので早期発見が重要です。扁平上皮癌は高頻度で猫に発症します。

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